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無効審決から訂正請求までのながれ - こにたん

2009/11/19 (Thu) 21:47:39

無効審決から取り消し訴訟、そして、訂正請求までのコンパクトな記載方法をお願いいたします。

Re: 無効審決から訂正請求までのながれ - kaeru

2009/11/20 (Fri) 10:57:21

風邪がはやっていますね。

こにたんのお題は無効審判において無効とすべき審決が出てしまった甲さんの対応策でしょうか?
自分の勉強のためにも・・・やってみます!

審決取消訴訟の請求(178条)
訂正審判及び訂正請求の機会を得て,特許を維持するためである(181条2項,5項)。
 甲は東京高等裁判所に対し審決取消訴訟を提起するべきである(178条)。また,当該訴訟は無効審決の謄本送達から30日内(同2項)にし,被告人は被請求人である乙としなければならない点に留意するべきである(179条)。
訂正審判の請求(126条)
甲の特許を維持するためである。訂正審判の請求は審決取消訴訟提起の日から90日内にしなければならない点に留意すべきである(126条2項カッコ書き)。また,限定された目的の範囲内でのみ請求可能で(126条1項),願書の明細書等の記載範囲内(同3項),かつ,拡張や対象の変更等は許されない(同4項)。そして,独立要件を満たす必要がある点にも留意すべきである(同5項)
/場合により127条・128条・123条1項8号132条3項の検討が必要/

訂正請求(134条の3)
 審判官が甲の訂正審判の請求に対し「さらに審理させることが相当」と判断した場合は特許庁に差し戻しの決定をすることができる(181条2項)。 当該決定がされると甲は所定の期間内に訂正請求をすることができる(134条の3第2項)。
/(場合により不要) ここで当該訂正は限定された目的の範囲内でのみ請求でき(準特126条1項),願書の明細書等の範囲内(同3項),かつ,明細書等の拡張や対象の変更等は許されない(同4項)。また,/
甲が請求した訂正審判の請求書の援用が可能(134条の3第3項)であり,当該期間に訂正を行わない場合であっても訂正がされたものとみなされる(同5項)。なお,訂正審判(126条)の審決が確定している場合には訂正請求ができない点に留意すべきである(同4項)。
/無効審判が請求された請求項は独立要件が不要/

記載は不完全ですので改編やつっこみ遠慮なくどうぞ。

Re: 無効審決から訂正請求までのながれ - 管理人

2009/11/20 (Fri) 12:34:33

kaeruさん、ありがとうございます。
一言いうならば、「訂正請求」の記載が気になります。
まず、権利者視点で書くならば、それに統一すべきでしょう(特181条2項の記載は薄く書く)。
なお、差戻決定をするのは、裁判所です。

さて、実際は、ケースバイケースで回答などないのですが、そうも言えないので一例を。

「特許権者は、無効審決を取り消すために、審決取消訴訟を提起すべきである。この際、審決の謄本送達日から30日以内に提起する点(特178条3項)、相手方を被告とする点(特179条但書)に留意が必要である。
なお、特許権が共有の場合は、共有者の一人が単独で審決取消訴訟を提起することもできる。特許権の消滅を防ぐ保存行為と解されるからである。

また、特許権者は、審決取消訴訟の提起後90日以内に訂正審判を請求するか(特126条2項)、その意思がある旨を訴訟において主張すべきである。これにより審決取消決定(特181条2項)が確定すれば、無効審判の審理が再開され、訂正の機会を得ることができるからである(特134条の3第2項)。

無効審判の審理が再開された場合、特許権者は、審判長に指定された指定期間(特134条の3第2項)に、訂正の請求をすることができる。この際、訂正の請求がされない場合、訂正審判の請求書に添付した書類をもって、訂正の請求がされたとみなされる点に留意が必要である(特134条の3第5項)。
以上」

【関連】
「論文の書き方」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-701.html


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Re: 無効審決から訂正請求までのながれ - kaeru

2009/11/20 (Fri) 13:37:12

管理人様

恥を承知で書かせていただきましたが,「訂正請求」と「訂正審判」の記載はやはり難しいですね。
日々勉強でございます。

ところで,合格するために自作の問題を作ると論点の理解が深まるという話を聞いたので自作の問題を作成し,UPしてもよろしいでしょうか?
なお,解答は無責任な特許庁方式で,「論点」又は「○or×」のみの記載にしたいと考えております

Re: 無効審決から訂正請求までのながれ - 管理人

2009/11/20 (Fri) 15:00:40

kaeruさん

自作の問題の投稿は構いません。
ただし、転載の都合から、小問にして頂きたいと思いますので、ご考慮下さい。

また、私自身が回答するかどうかは・・・保留でお願いします。
なお、出題&回答が多くなれば、それ専用の場所も提供させて頂きます。

Re: 無効審決から訂正請求までのながれ - x

2009/11/20 (Fri) 16:09:18

管理人さんのコメントの通りケースバイケースでしょうが、
(181条2項の理解を示すために、どんな訂正でもよいわけではなく)
無効審判に係る請求項の減縮を目的とする訂正
(→訂正が確定すると審決が取り消される可能性大)
→取り消して無効審判で審理させることが相当
という流れは入れておくべきかと思いますがいかがでしょうか?

Re: 無効審決から訂正請求までのながれ - 管理人

2009/11/20 (Fri) 19:26:18

Xさん。
コメントありがとうございます。
結論から言えばケースバイケースですね。
ただし、書けば加点事由にはなると思います。

また、無効理由には特36条違反もあるので、明りようでない記載の釈明を目的とする訂正でも審決取消決定が考えられます。
そのため、減縮訂正のみが取消の対象になるような記載をしてしまうと、減点事由になると思います。

なお、一行問題で減縮について触れるならば、一例という形になりますので、書き過ぎに注意が必要です。

Re: 無効審決から訂正請求までのながれ - こにたん

2009/11/20 (Fri) 22:45:12

訂正要件を適否まで書くととんでもなく書く事が増えそうなのですが、これはしょうがないのでしょうか?

Re: 無効審決から訂正請求までのながれ - 管理人

2009/11/21 (Sat) 10:48:35

こにたんさん

ケースバイケースです。
「特許権者が留意すべき事項を述べよ。」と言う問題なら、書いたほうがよいです。
その場合でも、「敵式な訂正審判を請求することに注意すべきである(特126条、特131条)。」などと省略することが可能です。

Re: 無効審決から訂正請求までのながれ - x

2009/11/24 (Tue) 15:42:48

管理人さんのおっしゃる通り、減縮以外にも可能性はありますね。こんなことをやっていると、不合格になるのでしょうね(ちなみに来年は口述だけですけど)。

Re: 無効審決から訂正請求までのながれ - 管理人

2009/11/24 (Tue) 22:23:55

Xさん。

おおっ!今年度の論文に合格されたんですね。
ということは、来年は非常に有利な状況で挑戦できますね。
口述は試験官の当りに左右されますが、時間をかければ対応できます。
気持を入れ替えていきましょう!

H20-15(1)について - ようこ

2009/11/21 (Sat) 14:12:33

最近勉強を始めたものです。

甲は乙よりも先に発明イについて出願(実用新案登録出願)していたのに、
特許出願に変更したばっかりに、発明イについて権利を得ることができなくなったのですよね?
もし変更しなければ、乙の出願Cは、甲の実用新案登録出願Aにより拒絶されたはずですよね。

甲が権利を得るためにはどうすればよかったのでしょうか、
実用新案登録出願Aが登録され、実用新案掲載公報が発行されるのを待って特許出願に変更すればよかったのでしょうか?
そうすれば、実用新案登録出願Aを「拡大された範囲の先願」として、乙の出願Cを排除できますか?

Re: H20-15(1)について - kaeru

2009/11/21 (Sat) 22:29:31

ようこさん
実用新案登録出願から特許出願への出願変更が適法であれば(特46条,準特44条2項)BはAの出願時に出願日が遡及します。しかし,本問の場合は出願変更が適法でないため「他の出願」に該当し,現実のBの出願時にされたものとみなされます。したがって,29条の2の適用はないと考えられます。また,Bに係るイは特許請求の範囲に記載されていないことが明確なため39条の適用はありません。ちなみに,Aはみなし取り下げとなります(特46条4項)。

本問において,出願変更の要件を満たしていればBはAの出願日にしたものとみなされ,Cを排除できたと考えられます。
ちなみに,実用新案登録出願Aの実用新案登録請求の範囲にイが記載されて設定登録された(実14条2項,特39条,特49条2号)、又は実用新案公報にイが公表された場合もCを排除できたと考えられます(特29条の2)。ただし,実用新案法に出願公開制度はありませんので注意が必要です。
ところで,「甲が権利を得るため」と「拡大された範囲の先願」は別ですので混同しないよう注意が必要です。

キーワード 他の出願 出願変更 出願公開 

過去問の解説を参照したわけではないので詳しくは市販の解説をお読みください。

Re: H20-15(1)について - 管理人

2009/11/22 (Sun) 12:09:05

kaeruさん

ご回答ありがとうございます。
ところで、本問の場合、題意より変更出願は適法に行われたものと思われますが、いかがでしょうか?

さて、私の解説によれば、下記の通りです。
「実用新案登録出願Aを、実用新案権の設定の登録を受ける前に特許出願Bに変更した場合、特46条4項によりもとの実用新案登録出願Aは取り下げたものとみなされるため、Aが設定登録されることはない。よって、実14条3項の実用新案公報に掲載されることもなく、特許出願Cは、Aをいわゆる拡大された範囲の先願として特許法第29条の2の規定により拒絶されることはない。また、特39条は後願の請求項に係る発明と先願の請求項に係る発明が比較されるところ、発明イはBの図面のみに記載されているので、CはBを先願として特39条の規定により拒絶されることもない。」

ポイントは、「Aに対する拡大された範囲の先願(特29条の2)」と「Bに対する先願(特39条)」を聞いているのであって、単純に拒絶されるか否かを聞いているのではない所です。

なお、過去問の解説も行っておりますので、ご質問前にご一読いただけると幸いです。
http://benrishikoza.web.fc2.com/kakomon/h20tanto/h20tanto.html

【関連】
「特46条の2での出願日不遡及」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-712.html
「特46条の2の遡及効」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-456.html


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Re: H20-15(1)について - kaeru

2009/11/23 (Mon) 00:09:09

管理人様

う〜ん・・・そう言われると自信がないような・・・。

しかし,出願変更の客体同一を満たすためには,変更後の特許請求の範囲に記載された発明が原出願の明細書等に記載されていることであったと記憶しております。

本問の場合,Bの特許請求の範囲にイは記載されていません。すなわちBは客体同一を満たさないため「他の出願」に該当しCは拒絶されません。
もし,Bが適法な分割出願であるならばBはAの出願日まで遡及し,Bを引例にCは拒絶されると思います(44条2項)。

なにかおかしいな・・・

Re: H20-15(1)について - 管理人

2009/11/23 (Mon) 02:36:43

kaeruさん

恐れ入りますが、「Bの特許請求の範囲に記載された発明がAの明細書等に記載されていない」というのは、問題のどの箇所から読み取れるのでしょうか?

本問の場合、Bの特許請求の範囲にイが記載されていないのは明らかですが、Bの特許請求の範囲に何が記載されているのかについては、不明だと思います。

なお、Bの特許請求の範囲にイが記載されていないのは明らかですので、特39条の適用はありません。
また、変更出願についての特29条の2の適用は、現実の出願日を基準に判断されますので(特44条2項)、この適用もありません。

Re: H20-15(1)について - kaeru

2009/11/23 (Mon) 09:17:25

管理人さん

問題文を読み直してみましたが出願変更が適法に行われたか否かは不明ですね。
単純に拒絶されるか否かを聞いているのではない所からすると管理人さんの解答が正しそうですね。
ちなみにBにかかるイを引例にCが拒絶されることもないということですね。

いや〜いつまでたっても管理人さんに勝てそうもないですな。

ところで質問者のようこさんを無視して議論をしてしまいましたが大丈夫だったでしょうか?

Re: H20-15(1)について - 管理人

2009/11/23 (Mon) 12:21:44

kaeruさん。
いつもいつも感謝しております。
これからもバンバン投稿してください。

ところで、一応念のため。
問題文から明らかな場合と、特に指定された場合を除き、問題文の法律行為は適法に行われたものと考える方が安全です。
本問の場合も出願Cが適法でない可能性などを考え始めると、きりがなくなります。

なお、本問ではBによりCが拒絶されることはありませんが、補正により出願Bの特許請求の範囲に発明イが記載されれば、拒絶されることも有り得る点に留意が必要です(特39条)。
ただし、本問については補正の可能性が否定されていますので、考慮する必要がありません。

最後に、質問者さんの意図しないところで議論が進むことはよくあるので大丈夫だと思いますが、ようこさんにも伝わっているといいですね。

Re: H20-15(1)について - ようこ

2009/11/23 (Mon) 14:03:53

管理人様、kaeru様、ありがとうございます。

本問のポイントが、「Aに対する拡大された範囲の先願(特29条の2)」と「Bに対する先願(特39条)」であることは理解しています。
少し質問を変えます。
「実用新案登録出願Aが登録され、実用新案掲載公報が発行されるのを待って特許出願に変更すれば、実用新案登録出願Aを「拡大された範囲の先願」として、乙の出願Cを排除できますか?」

以上、よろしくお願い致します。

Re: H20-15(1)について - 管理人

2009/11/23 (Mon) 17:01:22

ようこさん

それについては、すでにkaeruさんがご回答している通りです。
つまり、「実用新案公報にイが公表された場合もCを排除できたと考えられます(特29条の2)。」言い換えれば、出願Aを引例に、拡大された範囲の先願として、乙の出願Cが排除されます。

なお、公報発行後に実用新案権が放棄されても拡大先願の地位は残ります。

Re: H20-15(1)について - ようこ

2009/11/24 (Tue) 15:23:31

管理人様 kaeru様

大変勉強になりました、
ありがとうございました。

8条3項 - ぽにょ

2009/11/24 (Tue) 09:30:51

いつもお世話になっております。
問題で、ある商標「α」があり指定商品「A,B」となっていた場合、4条1項11号の先願先登録により拒査定(原因はαと指定商品Aが同一類似)となった。それに対して拒絶査定不服審判を請求し、拒絶審決となってしまったが、もう補正できないので指定商品「A」の放棄を行った。。8条3項の条文上、放棄による遡及消滅を認め、先願の地位もなくなるため、αとAの再出願できるか?ということに対して、回答は「再出願できない。」とありました。これは、8条3項の先願の地位が喪失するのはあくまでも競願の出願があった場合で4条1項11号による拒絶査定の場合に対する放棄に対しては先願は喪失しないと考えて良いのでしょうか。

Re: 8条3項 - 管理人

2009/11/24 (Tue) 12:21:07

ご質問の趣旨とは違うのかもしれませんが、商標αと商品Aとで再度出願することはできるが、先登録商標があるので、再度拒絶されるということで良いでしょうか?

なお、4条1項11号による拒絶査定後に商標「α」に係る出願を放棄しても、その先願権は条文通りに喪失します。

ところで、出願に係る指定商品又は指定役務の一部放棄は、現在の運用では認められていないと記憶しております。
ご質問の一部に誤記がありませんか?

【関連】
「商4条1項11号と取消」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-664.html


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商標法70条ほかについて - こけし

2009/11/17 (Tue) 17:55:37

お世話になっております。
3点ほど質問です。

1.(弁理士受験新報の問題及び解答です)
Q:商標Aについての商標権者が、Aと色違い類似商標であるA’を、第三者の著名商標と類似していることを承知の上で指定商品に使用した場合。
(すなわち、故意、混同あり)
51条の取り消し審判の対象となるか?

A:商標70条1項では、色違い類似商標は51条の適用については「登録商標」に含まれない。
70条3項では、色違い類似商標は、51条にいう「登録商標に類似する商標」に含まれない。
したがって、禁止権の範囲での使用に付き故意があり、混同を生じさせていたとしても51条の取り消し審判の対象とならない。

(↑ここまでは理解できます。)

しかし、故意に混同を生じさせていることが明らかである場合には、商標の使用をするものが業務上の信用を図り・・・・・(略)とする法目的に反する結果となり妥当ではない。
よって不正使用取り消し審判により取り消される場合がある。

↑このように考えると、70条3項の存在、及び、51条にて故意が要件とされている意味がなくなると思うですが・・・。
どのように考えたら良いのでしょうか。

2.平成21年度 論文試験 特許法「第一問」
(解答とは無関係ですが)
請求項1が新規性欠如している場合、Aは先行技術に対する貢献を明示する技術的特徴でないため、
もともとの、請求項1及び2は発明の単一性の要件を満たしていないと理解して良いでしょうか?
(請求項1:A、請求項2:A+B)
3、「クレームアップ補正」とはどのような補正を言うのでしょうか?

よろしくお願いします。

ブログの方も何時も読ませていただいてます。
今日もぽち、しておきます。

Re: 商標法70条ほかについて - 管理人

2009/11/18 (Wed) 12:24:15

ぽちありがとうございます。
さて、1については、もしかしたら、下級審の判例があるのかもしれません。
とはいえ、やや強引な主張だと思われます。

条文に即して記載するならば、下記のような記載が安全だと思われます。
「色違い類似商標であるとしても、色彩を付することによって非類似になるような商標はあくまで非類似であり、商70条で言う商標には該当しない(青本)。
よって、色彩を付することにより商標AとA’とが非類似になれば、不正使用取り消し審判により取り消される場合がある。」

2.については、発明の単一性の要件を満たしていません。
詳しくは、審査基準を見るのがてっとり早いです。
http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/tjkijun_i-2.pdf
なお、審査基準には、以下のような記載があります。
「特許請求の範囲の最初に記載された発明が特別な技術的特徴を有しない場合には、当該発明と他の発明との間で、同一の又は対応する特別な技術的特徴を見出すことができないため、発明の単一性の要件を満たすとはいえない。」

3.については、「クレームアップ補正」は、特許請求の範囲に記載されていない構成を、明細書や図面の記載から特許請求の範囲に組み入れる際に使われる言葉です。
ただし、正確な定義はないと思います。

【関連】
「防護標章と色違い類似」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-726.html


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Re: 商標法70条ほかについて - こけし

2009/11/20 (Fri) 18:08:17

ありがとうございます。

今日もクリックしておきます。
またよろしくお願いします。

Re: 商標法70条ほかについて - ペンキ

2009/11/20 (Fri) 23:49:02

Q1について

ご指摘のように、登録商標に類似する商標であっても、色彩のみが異なる類似商標は、商51条1項における「登録商標に類似する商標」に含まれない旨規定されていますので(商70条3項)、商標権者がこれを使用することによって品質(質)の誤認や出所の混同が生じても、何人もその登録商標取消しについて審判請求ができないこととなります。
しかしながら、例えば登録商標が「NELSONYARN」「ネルソンヤーン」の文字を白抜きで2段に横書してなるような場合、欧文字の「SONY」の部分のみを着色したとすれば、明らかに商70条3項に該当する類似の商標ですので、商51条の規定の適用の範囲外であるということになります。
しかし、このような場合は、登録商標の指定商品が電気機械類等であると否とを問わず、著名商標「SONY」にあやかろうとする意思が推認されるのが通例ですから(つまり、取引の経験則に照らして考えると、登録商標の一部だけを着色すれば、その部分だけ看る者の注意を強く惹きますから、着色した文字から構成されている他人の登録商標(著名商標)と混同を生ずることとなると同時に権利者に「故意」があったと解されることとなります)、条理上、商51条を適用しなければ不合理な結果となるものと考えます。
法の不備であることは明らかですが、このような場合は権利の濫用であって正当な権利の行使といい得ませんので、商70条3項は適用しないこととして、商51条を適用すべきであると考えます(網野・商標905p)。

この網野先生の見解を受けて、弁護士の平尾先生も、「登録商標と色違い商標の使用は本来的使用権の範囲内ですから(商70条1項で商25条を掲記)、商51条の審判の対象とはなりません(商70条3項)。ただし、不正競争の目的をもって使用した場合は別です。
たとえば、緑一色の「NELSONYARN」の商標登録を受け、このうち「SONY」の文字のみを赤色に着色して使用した場合は、商70条3項の適用はなく、商51条の審判の対象となると解します。商70条は種々の色彩を付して商標を使用したいというニーズに対応するための規定ですが、この場合は「SONY」商標の信用にただ乗りするために商70条を潜脱悪用したものですから、商70条の適用はないと解することが合理的だからです。」と述べています(「商標489p)。

したがって、商標Aについての商標権者が、Aと色違い類似商標であるA’を、第三者の著名商標と類似していることを承知の上で指定商品に使用した場合、商51条の取り消し審判の対象となるものと解します。本事案は、網野先生が指摘している通り、商標制度の条理により解釈せざるをえないケースであると考えます。

皆さんの法解釈の参考にしていただければ幸いです。

Re: 商標法70条ほかについて - 管理人

2009/11/21 (Sat) 11:04:39

ペンキさん

ありがとうございます。
網野に記載があったのですね。

ところで、「色彩を付することにより商標AとA’とが非類似になれば、不正使用取り消し審判により取り消される場合がある。」という私の記載は矛盾していますので訂正します。
そもそも、非類似ならば、商51条の対象にはならないので、上記記載は誤りです。

Re: 商標法70条ほかについて - こけし

2009/11/24 (Tue) 10:40:24

ペンキさん

mixiでもよくお名前お見かけしております。
丁寧な解説ありがとうございました。学習範囲が、予備校で販売されているテキストと青本程度なので、なかなかこういった記載にたどり着けませんでした。
とても参考になります。


管理人様

追記ありがとうございます。
何の疑問も持たず読み過ごしておりした。まだまだ精進足りないですね。
頑張ります。

無効理由の抗弁 - こにたん

2009/11/21 (Sat) 23:44:42

請求項1:発明イ、請求項2:発明ロ、請求項3:発明ハが記載され、明細書には、発明イ、発明ロが記載されている場合、発明ハについて、36条6項1号の無効理由が存在していると思うのですが、この場合、発明イ、ハも104条の3により権利行使が制限されるのでしょうか?

Re: 無効理由の抗弁 - 管理人

2009/11/22 (Sun) 12:33:29

特104条の3は、特185条に挙げられておりませんので、発明イ・ロについては、権利行使が制限されないと思われます。

【関連】
「無効審決取消後の訂正審判」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-713.html


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Re: 無効理由の抗弁 - こにたん

2009/11/22 (Sun) 12:48:42

ありがとうございます。ぽちしました。

論文ゼミ参加募集の件 とめがね

2009/11/16 (Mon) 13:47:02

管理人様

商業目的ではありませんが、場所代と講師への謝礼を支払うので無償ではありません。

このような場合でも削除の対象になるのでしたら削除をお願いします。削除の方法が不明です。

削除のボタンをクリックしたのですが、その後の処置が不明です。ご迷惑をお掛けします。

とめがね

Re: 論文ゼミ参加募集の件 - 管理人

2009/11/16 (Mon) 14:31:13

とめがね様

商業目的でなければ問題ありません。
ご連絡いただきありがとうございました。

論文ゼミの参加者募集 とめがね

2009/11/16 (Mon) 10:00:56

管理人様

ときどきHPを訪問させていただいている「とめがね」です。

本日は「論文ゼミ参加者募集」のお知らせに使わせていただきます。

論文ゼミに参加を希望される方は下記メールアドレスまでお問い合わせ下さい。

講師は今年合格さた方々です。若干名募集いたします。

メールでお問い合わせ頂ければ詳細をお知らせいたします。

Re: 論文ゼミの参加者募集 - 管理人

2009/11/16 (Mon) 11:36:00

とめがね様

本BBSにてゼミ参加者を募集するのはまったく問題ありません。
ただし、商業目的での利用は禁止させて頂いておりますので、有料の場合は管理人にご連絡を頂くか、投稿を削除して頂きますようにお願い致します。

論文ゼミの参加者募集2 とめがね

2009/11/16 (Mon) 10:08:52

論文ゼミ参加者希望者皆様へ

メールアドレスは「とめがね」をクリックして下さい。

メールアドレスに入力したのでは本分に反映されないようです。

防護標章登録について - かめ

2009/11/14 (Sat) 14:28:13

お久しぶりです。ネット復旧しました。

以下の事案について、質問があります。
よろしくお願いします。

甲は、自己の業務にかかる指定商品aについて商標Aの商標権者である。
甲の商標Aは商品aについて顕著性を備えている。
甲は自分が使用しない商品bについて防護標章登録出願をすることを考えている。
(甲は指定商品bについて標章(=登録商標と物理的に同一のもの)Aについて防護標章登録出願をすることができることは間違いない。)

登録商標は、ゴシック体の文字「ABC」で文字の背景には黄色を付した円形の模様で構成されている。

甲は、ゴシック体の文字「ABC」で文字の背景には黒色を付した円形の模様で構成された標章について防護標章登録出願をすることができるか。

疑問点:
64条では、「出願に係る標章が登録商標と同一の標章である」ことが必要となるが、70条1項にておい、「64条における「登録商標」には、その登録商標に類似する商標であって、色彩を登録商標と同一にするものとすれば登録商標と同一の商標であるものと認められるものを含む。」と規定されています。
この70条1項は、防護標章登録出願に係る標章が、登録商標の標章と同じもので、色彩を変えてもよいと考えるのでしょうか?

それとも、あくまでも、防護標章登録出願とは禁止権の拡大であるので、登録商標を防護標章登録出願に係る標章は、登録商標と同じにしなければならないということなのでしょうか?

70条1項の考えがよく分かりません。

お時間のあるときに、お願いします。

かめ


Re: 防護標章登録について - 管理人

2009/11/14 (Sat) 14:57:09

つまり、登録商標の色彩を変えた標章を、防護標章登録出願できるかどうかということですね?
結論を言うと、商70条1項の意味は、「色違い類似商標が著名となれば防護標章登録を受けることができる」というものです。

なお、一般的には、登録商標が著名となれば、色違い類似商標についても著名になると考えられます。
よって、実質的には、防護標章登録出願に係る標章が、登録商標の標章と同じもので、色彩を変えてもよいと思われます。

ただし、文字等が同一であっても色彩を付することによって非類似になるような商標はあくまで非類似であり、該当しません。

【関連】
「団体商標の防護標章登録出願」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-533.html


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Re: 防護標章登録について - かめ

2009/11/15 (Sun) 16:00:56

管理人さま

「登録商標」と色違いの類似商標については、
登録されていなくても、防護標章登録出願することができるということですね。
ただし、防護標章登録に係る標章は、?登録商標に係る商標と色だけが異なり、?文字については同一であり、?登録商標と類似している。

ありがとうございます。

クリック二つともしました。

特許法施行規則30条 - ぽにょ

2009/11/12 (Thu) 08:37:56

特許法施行規則第30条「特許法第44条第1項第1号の規定により新出願をしようとする場合において、もとの特許出願の願書に添付した明細書等を補正する必要があるときは、もとの特許出願の願書に添付した明細書等の補正は、新たな特許出願と同時にしなければならない。」となっています。30条補正は分割を伴った原出願をあくまでも補正ができる期間でしかできないのでしょうか。H17年のイーアクセス事件では補正ができない期間に行っているような気がするのですが。この頃法改正があって変わったのでしょうか。


Re: 特許法施行規則30条 - 管理人

2009/11/12 (Thu) 12:39:33

最高裁H16(行ヒ)4号ですね?
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=01&hanreiNo=25027&hanreiKbn=01

まず、改正があったわけではありません。
イーアクセス事件では、商標法上の補正を行ったのではなく、商標法施行規則上の補正を行ったのです。
そして、両者の違いは、遡及効の有無にあります。
つまり、商標法施行規則上の補正に関しては、遡及効がありません。

同様に、特施規30条の補正についても、補正はできるがその効果は遡及しないと思われます。

【関連】
「拒絶査定後の分割」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-681.html
「審判請求後の分割と同時の補正」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-475.html


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Re: 特許法施行規則30条 - kaeru

2009/11/14 (Sat) 09:28:48

分割と同時に削除補正(特施規30条)しなかった場合でも、補正可能期間内(17条の2第1項)であれば削除補正が可能です(施行規則よりも条文が優先適用されます)。
ちなみに、削除補正をしないと39条違反になりますね。

特許法30条2項 TU

2009/11/11 (Wed) 14:07:02

 いつもお世話になっております。ご回答お願い致します。

 
 甲が発明Xを独自に完成させたが、守秘義務のない第三者乙にこの発明Xを盗まれてしまい、公衆にアクセス可能な状態でインターネット上に公表されてしまった。その後、甲は発明Xを出願した。

 
 この例ですが、30条2項の意に反した新規性喪失の例外適用を受ける場合「その該当するに至った日から6月以内」
とは乙に発明を盗まれて(知られて)しまった日からか、それともインターネット上に公表されてしまった日からなのかどちらからでしょうか? 乙に知られてしまった行為は意に反した29条1項1号に該当するので前者のように思いますが、正しいでしょうか?
 

Re: 特許法30条2項 - 管理人

2009/11/12 (Thu) 12:20:54

難しく考えすぎですね。
単純に、人数を問わず、守秘義務を有しない者に知られた日で考えれば良いです。
よって、乙に発明を知られた日から6月になります。

【関連】
「新規性喪失の例外と国内優先」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-517.html


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Re: 特許法30条2項 TU

2009/11/12 (Thu) 21:50:30

 ご回答ありがとうございました。
 
 クリック致しました。

特許法112条5項 - sin

2009/11/11 (Wed) 10:57:07

こんにちは。とんちんかんな質問かもしれませんがよろしくお願いします。

特許法112条の短答試験講座に↓のように書いてあるのですが、満了日が2010/11/25になるのは何故なのでしょうか?

・例えば、登録日を(2005/5/16)とすると、満了日は(2010/11/25)であり

Re: 特許法112条5項 - 管理人

2009/11/11 (Wed) 12:10:44

すみません誤記です。
正しくは、「例えば、登録日を(2005/5/16)とし、満了日を(2010/11/25)とすると、満了する日の属する年の経過の時は(2011/5/16)である。」となります。

Re: 特許法112条5項 - sin

2009/11/11 (Wed) 14:23:25

管理人様返信ありがとうございます。

最終合格しました - 倭猿

2009/11/10 (Tue) 17:34:07

管理人様

このサイトを使わせていただき、最終合格までたどり着くことができました。
どうもありがとうございました。

Re: 最終合格しました - 管理人

2009/11/10 (Tue) 19:45:35

おめでとうございます!!
絶対合格されると思っておりましたが、やっぱりでしたね。
いやぁ、本当にめでたい!
これからは同じ弁理士として、よろしくお願いします。

なお、弊サイトのご利用者様からは、2名の方からご連絡を受けております。

分割 - いかちん

2009/11/06 (Fri) 16:54:10

分割を伴う出願であって、原出願が優先権の利益を喪失した場合、自動的に分割出願も優先権の利益が喪失するのでしょうか?

Re: 分割 - kaeru

2009/11/07 (Sat) 12:38:59

いかちんさん
喪失しますよ(44条2項)。
なお,私の思い込みなら良いのですが
この質問文からみて何か優先権主張(41条)と分割出願(44条)について,重大な勘違い又は思い込みをイカチンさんはなさっておられるような気が致します。

もう一度以下の点をご確認ください

・分割出願は適法であれば原出願の日まで遡及する(44条2項)
・分割出願を基礎とする(先の出願とする)優先権主張はできない(41条1項2号)
・優先権の利益は先の出願(優先権の基礎となる出願)と同一客体のみ発生する 人口乳首事件趣旨

Re: 分割 - 管理人

2009/11/07 (Sat) 18:55:27

kaeruさん
ご回答ありがとうございます。

結論は、Kaeruさんがおっしゃるとおりで、優先権の利益は喪失します。
ただ、質問の事例がよく分かりませんので、下記のように想定した場合で回答いたします。
まず、原出願において国内優先権を主張し、その後、分割出願を行います。
さらに、原出願において優先権の主張を取り下げます。
そうすると、分割出願は原出願以上の利益を得えられないので、分割出願も優先権の利益を喪失します。

【関連】
「みなし取り下げ後の分割」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-480.html
「審判請求後の分割と同時の補正」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-475.html


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Re: 分割 - いかちん

2009/11/08 (Sun) 11:47:06

ありがとうございます。事例としては管理人さんのご指摘通りです。
優先権は、パリ優先権をさします。
44条3項の証明書の提出なんですが、原出願で1年4月経過後であっても、分割出願後3月以内であれば提出できると思うのですが。つまり、原出願で証明書を提出していなく、分割出願で証明書を提出すれば、分割出願に係る発明のみパリ優の利益(4B)の利益を得られると思うのですが、間違ってます?

Re: 分割 - 管理人

2009/11/08 (Sun) 14:28:11

間違っています。
分割出願は原出願以上の利益を得えられないので、原出願も優先権の利益を喪失します。
よって、原出願が証明書の不提出により優先権主張の効力を失った場合、分割出願でも優先権主張は認められません。
そのようにしないと、証明書の提出期間を定めている意味が無くなってしまいます。

無題 - ぽにょ

2009/10/30 (Fri) 12:18:27

特許法181条2項において、「・・、特許権者が・・訴えの提起後に訂正審判を請求し・・、当該特許を無効にすることについて特許無効審判においてさらに審理させることが相当であると認めるときは、事件を審判官に差し戻すため、決定をもつて、当該審決を取り消すことができる。」とあります。この場合、訴えを提起し、訂正審判をした場合は無効審判に差し戻すということですが、無効審決が出た場合に限って適用されるのでしょうか。それとも棄却審決(特許維持)の場合も訂正したい場合があるともうのですが、審取訴訟と訂正審判を請求した場合には無効審判に差し戻しになるのでしょうか。条文中の「・・当該特許を無効にすることについて特許無効審判においてさらに審理させること・・」とあるので無効審決に限るような気もするのでしょうか。

Re: 無題 - 管理人

2009/10/31 (Sat) 09:34:46

ご質問の特許法181条2項の規定は、無効審決に限るように記載されてはいないと思います。
つまり、同項には「特許を無効にするか、有効なまま維持するかの判断を、裁判所ではなく特許庁で行うことがふさわしい時」には差し戻すと規定されています。

このような事情は、維持審決も同じですので、特に無効審決に限定する理由はないと思います。
よって、維持審決の場合も、差し戻しの対象に含まれると思います。

【関連】
「訂正確定後の差戻し」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-489.html
「拒絶査定不服審判での差戻し」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-348.html

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181条2項と134条の3の関係 - 困った困った

2009/11/02 (Mon) 18:54:05

これに関連して質問します。無効審判に対する請求棄却審決に対して特許権者が審決取り消し訴訟を提起してさらに訂正審判をしたとします。裁判所は決定をもって裁量で無効審決を取り消すことができる(181条2項)とされています。この際、訂正審判はが継続しているのでしょうか。無効審決の取り消しが確定するまでは当該審判は継続するのでしょうか。どこかで訂正審判が中止するような記載があったようにも思えるのですが・・。134条の3第2項但し書きに書いている訂正審決が確定した場合という状況もよくわかりません。教えてください。

Re: 無題 - kaeru

2009/11/03 (Tue) 12:34:08

困った困ったさん

>無効審判に対する請求棄却審決に対して特許権者が審決取り消し訴訟を提起してさらに訂正審判をしたとします。裁判所は決定をもって裁量で無効審決を取り消すことができる(181条2項)とされています。この際、訂正審判はが継続しているのでしょうか
→訂正審判が確定していなければ継続していますよ。

しかし・・・

訂正によって無効理由が解消すると審判官が認められるなどの事情がある場合は当事者の意見を聞いて無効審判に差し戻すことができます。
その際特許権者が訂正して無効理由を解消する意思がある場合訂正の機会を与えることができます(134条の3第1項)。
しかし訂正審判が確定している場合には訂正の機会を与える必要がない(134条の3第2項但し書)のです。
(キーワードは181条の「決定」と「審決」の違い)


訂正請求は審判長の裁量次第(134条の3第1項)
→134条の3第1項の訂正と126条2項のカッコ書きの訂正審判の内容は実質的に同一であると考えられる
→援用規定(134条の3第3項)
⇔訂正請求と訂正審判を併用する意味がない


訂正審判は時期的要件を満たせば請求できる(126条カッコ書き)。

しかし無効審判継続中は訂正審判は請求できない(126条2項)
→訂正請求が認められるため(134条の2)
→無効審判に差し戻されたら訂正審判は請求できない

重要なことは「無効審判」と「審決取消審判」を混同しないことです。
時系列で整理してみてください。

Re: 無題 - kaeru

2009/11/03 (Tue) 12:39:21

「審決取消審判」
→おっと,審決取消訴訟でした。

Re: 無題 - 管理人

2009/11/03 (Tue) 13:00:23

kaeruさん。
いつもありがとうございます。

無効審判に対する請求棄却審決(つまり、特許維持審決)に対して、特許権者が審決取り消し訴訟を提起する理由がよく分かりませんが(訴えの利益がないかもしれないです。)、一応回答します。

さて、訂正審判が係属するのは、kaeruさんがおっしゃるとおりです。
しかし、特134条の3第5項により、訂正審判の請求書に添付された訂正した明細書等により訂正の請求がされたものとみなされます。
そして、特134条の3第4項により、訂正審判の請求が取り下げられたものとみなされます。
そのため、この時点になると、訂正審判は特許庁に係属していません。

また、訂正審判が中止されるのは、特168条に基づき必要であると認められた場合ですね。
無効審判での訂正請求手続きが予定されているので、訂正審判の審理を中止するという具合です。

最後に、特134条の3第2項但し書きの訂正審決が確定した場合とは、審理が短期で終了して差し戻し前に訂正審決が確定した場合等のことです。

なお、kaeruさんがおっしゃる通り、特134条の3第1項の訂正請求機会を与えるか否かは、審判長の裁量です。
一方、特134条の3第2項の訂正請求機会は、指定しなければならないものですので、注意して下さい。

【関連】
「訂正確定後の差戻し」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-489.html


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Re: 無題 - kaeru

2009/11/07 (Sat) 12:45:41

管理人さん

>・・・注意して下さい。

そうでしたね(笑)。いつもヒヤヒヤしながらコメント作成しているものですから私のミスをフォローしていただけると助かります。

審決と決定 - bacchus

2009/11/03 (Tue) 20:23:06

「審決」と「決定」とはどのような点が異なるのでしょうか?
審判官合議体(複数人)で結論を出すことが「審決をもつて」で、審判長(一人)で結論を出すことが「決定により」なのでしょうか?
基本的な質問で申し訳ありません。
よろしくお願いいたします。

Re: 審決と決定 - 管理人

2009/11/04 (Wed) 12:39:02

そのような理解でも良いですが、私ならば審判請求に対する審判団の判断が「審決」であり、それ以外の判断が「決定」と回答します。
除斥の審判とかもあるので(この場合は除斥の決定※特143条)、合議体による結論か否かで分けられないと思うのです。

【関連】
「特181条の決定の取消と裁判所」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-337.html


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Re: 審決と決定 - bacchus

2009/11/05 (Thu) 22:22:54

ありがとうございました。
とても参考になりました。


※クリックしました。

教えて下さい。 - pat

2009/11/02 (Mon) 13:31:55

分割、変更、実用新案登録に基づく特許出願の3つの出願について。

44条2項には、出願時の適用例外として29条の2の他の特許出願(実3条の2)、30条4項、41条4項、43条1項が挙げられています。
46条においては5項に、44条2項が準用されていますが、46条の2においては、上記の適用例外以外に、36条の2第2項ただし書き、48条の3第2項が追加で入っています。
なぜこの2つが46条の2には追加されているのでしょうか?
36条の2に入れるのであれば、44条や46条にも入れるべきだと思うのですが。。。
きっとなにか理由があるのでしょうが、それがなにかがわかりません。どうかよろしくお願いいたします。

Re: 教えて下さい。 - 管理人

2009/11/03 (Tue) 12:11:16

正確な理由はまでは分かりかねますが、特36条の2第2項ただし書きを追加した理由は、実用新案法に外国語書面出願制度がないからではないでしょうか?
そのために、注意的に規定したものと推測いたします。
ただし、同ただし書きに既に規定しているので、不要な規定ではあります。

また、特48条の3第2項についても、同項で既に規定しているので、不要な規定であります。
しかし、実用新案法上の審査(形式審査)を既に受けているという事情を鑑みて、注意的に規定したものと推測いたします。

【関連】
「技術評価の請求手数料返還」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-406.html


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Re: 教えて下さい。 - pat

2009/11/04 (Wed) 14:02:50

ありがとうございます。
なんとなく納得できました。

ポチっとクリックしておきました。

46条の2 - いかちん

2009/11/02 (Mon) 22:17:22

46条の2の出願は、出願当初の明細書等の範囲で特許出願ができるのでしょうか?それとも、登録時の明細書等の範囲でしょうか?

Re: 46条の2 - 管理人

2009/11/04 (Wed) 00:39:31

特46条の2第2項で「実用新案登録の願書に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内にあるもの」に限られていますので、登録時の明細書等の範囲です。
なお、訂正があった場合は、訂正後の明細書等となります。

【関連】
「特46条の2での出願日不遡及」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-712.html


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米国特許 - いかちん

2009/10/30 (Fri) 21:33:00

米国にパリ優先権主張をして特許出願する意味あるのでしょうか?
新規性等は、発明日基準だし、1year rule は米国出願日基準だし。。。。
発明日があらかじめ出願前であれば、(優先権は)不要と言うことでしょうか?また、審査官は、新規性の判断の基準日はどうやって知ることができるのでしょうか?

Re: 米国特許 - 管理人

2009/10/31 (Sat) 10:29:02

いろいろメリットはあると思いますが、実務で一番ありがたいのは、米特102条(a)などの引例を優先日基準で排除できることでしょう。
例えば、2000/1/1が優先日であれば、それ以降に公開された文献を米特102条(a)の引例から排除できます。
なお、審査官は米国出願日を基準に審査しているようです。

【関連】
「パリ優先と複数同日出願」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-264.html
「パリ優先と最初の出願」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-257.html

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Re: 米国特許 - いかちん

2009/10/31 (Sat) 15:59:37

ありがとうございます。
ぽちしました。

短答式レジュメ - sin

2009/10/30 (Fri) 17:11:14

こんばんは。いつもお世話になっております。

短答式レジュメの特許法105条の4の説明の中(P63)に特202条の2と書いてあるのですが、四法対照法文集を見ても特許法202条の2は存在しないのですが、どの様にしたら、特許法202条の2を調べれますか?

法令データシステムで調べたら解るかもと思ったのですが、調べ方が悪くて、使い方が解りませんでした。

ご教授お願いします。

Re: 短答式レジュメ - kaeru

2009/10/30 (Fri) 18:04:19

たぶん200条の2の間違えであると考えられます。

Re: 短答式レジュメ - 管理人

2009/10/31 (Sat) 09:19:22

kaeruさんが仰るとおり、「特200条の2」の誤記です。
たびたびご迷惑をおかけして誠に申し訳ございません。
kaeruさんありがとうございました。

Re: 短答式レジュメ - sin

2009/10/31 (Sat) 10:11:23

kaeru様、管理人様返信ありがとうございます。

論文の書き方について - こけし

2009/10/26 (Mon) 15:48:48

こちらにはよくお世話になっております。
論文試験は不合格となりましたが、成績がよかったため、その悔しさをばねにまた来年頑張ろうと思っております。

いくつか質問です。

1.論文を書くときに、「出願X」に係る「発明イ」。発明イは「有効成分α」を含む「化粧用乳液A」。→Xに係るイ、αを含むA、のように、文字のみに省略することは好ましくないでしょうか。
また特許法の問題の中で「特許請求の範囲」を「請求の範囲」と略して記載することはどうでしょうか?

2.選択科目(有機化学です)の論文試験の最後にも「以上」と記載する必要があるでしょうか?(本試では念のため記載しました。)

3.今年度(21年度)の論文試験の解答例を入手したいと思っています。検索の結果、弁理士受験新報57に掲載されているようですが、実際に本を手にとって確認していないので定かではないです。ご存知でしたら、こちらに掲載されているかどうかについて教えてください。
また、選択科目の解答例は入手可能でしょうか?


今年一年またお世話になると思います。
よろしくお願いします。

Re: 論文の書き方について - 管理人

2009/10/27 (Tue) 12:36:38

こちらこそよろしくおねがいします。

さて、1について、個人的には文字のみに省略することは好ましくないと思います。
理由は、読みにくいからです。
ただし、それだけで不合格になるものではないです。

逆に「請求の範囲」との省略は、大きく問題にならないと思います。
ただし、実用新案と絡む場合は、明記が必要です。

2については、分かりません。
しかし、「以上」の言葉は、論述の終了を意味するので、これがないことで未完成答案と判断されてもしょうがないと思います。
よって、私ならば安全のためにも、「以上」を記載します。

3については、弁理士受験新報に掲載されているという情報を私も聞きました。
号数は忘れてしまいましたが、サブタイトルか何かに、解答を載せている旨の記載があったように記憶しています。
また、選択科目の解答例は、模範解答付き過去問集が販売されていなければ入手不可能だと思います。
過去問として掲載されるのを待つしかないでしょう。

【関連】
「論文の書き方」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-582.html
「論文試験の点数を上げる方法」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-655.html

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Re: 論文の書き方について - 管理人

2009/10/28 (Wed) 12:42:17

追加情報
とある方から、情報を頂きました。
受験新報には、論文試験選択科目の一部も掲載されているようです。
十月号だったと思います。とのこと。
ご参考までに。

Re: 論文の書き方について - こけし

2009/10/28 (Wed) 18:59:34

ありがとうございました。
関連記事にも目を通してみます。
とても参考になりました。


ぽちしておきます!

着想の提供、具現化 - いかちん

2009/10/25 (Sun) 00:19:45

着想の提供者と具現化した者が異なる場合、一体的、連続的な関係が必要だと思うのですが、具体的にどういうことでしょうか?

Re: 着想の提供、具現化 - kaeru

2009/10/25 (Sun) 21:14:45

いかちんさん
共同発明の件ですよね?

吉藤先生の本には
発明の具現化が当事者にとって自明の程度でない限り具現化した者も共同発明者とあります

例)甲は新しい着想のヘッドフォンを思いついた。しかし,具現化には至らず友人である乙に相談した。すると,乙は甲の着想に対し試作を行った結果ヘッドフォンの具現化に成功した

→共同発明・・・2以上の自然人が実質的な協力のもと完成
→あてはめ・・・本問において,甲の思想のみでヘッッドフォンの具現化には至らなかった。しかし,甲の着想の自明な範囲を超えた,乙の試作による協力があったため,当該ヘッドフォンは具現化されたと考えられる。よって,当該ヘッドフォンは甲と乙の実質的な協力のもと完成させた共同発明である。

Re: 着想の提供、具現化 - 管理人

2009/10/26 (Mon) 17:49:21

kaeruさん。
またまた、ありがとうございます。
ちなみに、論文で書くならこんな感じです。

「?思想の創作自体に関与しない者は発明者ではない。
a.部下に対して通常のテーマを与えた者又は一般的な助言・指導を与えた者は単なる管理者であり、発明者ではない。
b.指示に従い、単にデータをまとめた者又は実験を行った者は単なる補助者であり、発明者ではない。
c.発明者に資金を提供したり、設備利用の便宜を図ることで援助した者又は委託した者は、単なる後援者又は委託者であり、発明者ではない。
?発明の成立過程における、着想の提供と着想の具体化の各段階について、実質上の発明者の有無を判断する。
a.提供した着想が新しい場合は、着想提供者は発明者である。
b.新着想を具体化した者は、その具体化が当業者にとって自明程度のことに属しない限り、発明者である。」

【関連】
「譲渡後の職務発明に係る実施権」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-682.html

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Re: 着想の提供、具現化 - いかちん

2009/10/26 (Mon) 22:26:38

あるレジュメに、着想した者が具現化することなく公表したばあい、具現化した者が発明者になる記載もあります。これは、どう考えたら良いのでしょうか?

Re: 着想の提供、具現化 - 管理人

2009/10/27 (Tue) 12:28:36

「新着想を具体化した者は、その具体化が当業者にとって自明程度のことに属しない限り、発明者である」ので、発明者というだけです。
なお、着想者と具現化した者とが共同発明者になるのかは、協力関係が存在するか否かによって変わります。

自動車(商品)と自動車の修理(役務) - いかちん

2009/10/25 (Sun) 01:02:18

何度もすいません。
自動車(商品)と自動車の修理(役務)は非類似とききましたが、どうしてでしょうか?

Re: 自動車(商品)と自動車の修理(役務) - 管理人

2009/10/26 (Mon) 12:34:00

付記試験で忙しかった管理人です。
ちょっと休んでいる間にランキング6位とか・・・ありえない。

・・・は置いておいて、・商品と役務の類否を判断するに際しては、以下の基準を総合的に考慮した上で、個別具体的に判断されます。
? 商品の製造・販売と役務の提供が同一事業者によって行われているのが一般的であるかどうか、? 商品と役務の用途の一致、?商品の販売場所と役務の提供場所の一致、?需要者の範囲の一致

恐らく、自動車と自動車の修理とは、上記観点から一致しないという判断なのでしょう。
しかし、個人的には正確じゃないと思います。
少なくとも、侵害論の段階では、商標の著名性や使用状況なども考慮されるので、類似する場合もあるでしょう。
よって、正確には「非類似の場合もある」だと思います。

【関連】
「がんばれ受験生事件」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-499.html


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Re: 自動車(商品)と自動車の修理(役務) - いかちん

2009/10/26 (Mon) 22:28:06

ぽちしました。
ところで、商品役務類似の例は、何が良いでしょうか?
例えば、根拠はないのですが、日本酒(商品)と日本酒の提供(役務)はどうでしょうか?

Re: 自動車(商品)と自動車の修理(役務) - 管理人

2009/10/27 (Tue) 12:26:42

まず、少なくとも建前上は、固定的な類似範囲を定めることができず、審査の便宜的に類似と推定しているだけだとご理解下さい。
その上で、日本酒(商品)と日本酒の提供(役務)であれば、需要者が共通するので、類似になると思います。

ただし、あくまでケースバイケースです。
片方の需要者が特定のプロに限定されるのであれば、混同が生じないとして類似しないこともあります。

173条の請求期間について - ちょっと疑問

2009/10/25 (Sun) 07:03:48

管理人さん、お疲れ様です。

再審の請求期間について、教えて頂きたいのですが、173条1項の「30日以内」ではあるものの、4項の「審決が確定した日から3年」を経過していた場合や、2項の追完できる期間内であるものの4項の期間を経過していた場合は、再審は請求できるのでしょうか?
また、同じ法律内で規定が対立している場合は、どの規定が優先するというような、法則はあるのでしょうか?

宜しくお願いします。

Re: 173条の請求期間について - 管理人

2009/10/26 (Mon) 15:02:39

私は矛盾しているとは思わないのですが、解説します。
特173条1項には「再審は、請求人が審決が確定した後再審の理由を知つた日から30日以内に請求しなければならない。」と規定されています。
「30日以内であれば請求することができる。」ではありません。
そして、同4項には「審決が確定した日から3年を経過した後は、再審を請求することができない。」と規定されています。

つまり、いずれも期間の制限を定めています。
従って、重複適用されますので、「30日以内」ではあるものの、「審決が確定した日から3年」を経過していた場合は、再審を請求できません。
例えば、「平日は10時から営業するが、12/29は休業する。」という文章を、矛盾しているとは言わないと思います。

ただし、同2項と4項が対立した場合は、どうなるか分かりません。
条文上は、4項が適用されそうですが、そうすると不責事由のない請求者に酷な気がします。

また、同じ法律内で規定が対立した場合、どの規定が優先するというような法則はありませんが、原則規定と例外規定であれば、例外規定が優先すると考えてよいです。
特173条で言えば、例外規定は2項や5項ですね。

【関連】
「拒絶査定不服審判の再審継続中の補正」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-395.html

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Re: 173条の請求期間について - ちょっと疑問

2009/10/26 (Mon) 17:31:48

管理人さん、クリックしました。

確かに173条1項を「30日以内であれば請求することができる。」というように捉えていました。

丁寧に説明していただき、ありがとうございました。

下位概念の実施について - TT

2009/10/24 (Sat) 12:08:43

お世話になります。

ある問題で、
「請求項1にかかる発明Aの下位概念A1を業としているため、正当理由または権原がなければ、特許権の侵害となる」というような前提で以降、抗弁事由の検討をしている解答があったのですが、下位概念を実施していれば必ず侵害になるといえるものなのでしょうか?

そもそも下位概念自体がよくわからなくなってきたのですが、下位概念=内的付加(外的付加は下位概念化ではない)というイメージでよいのでしょうか?

内的付加、外的付加については理解しているつもりですが、上位・下位概念との関係や上位・下位概念の実施と侵害の関係がよくわからず混乱しております。。

ご教授の程よろしくお願いします。

Re: 下位概念の実施について - 管理人

2009/10/24 (Sat) 13:21:00

原則、下位概念を実施していれば侵害になるといえるでしょう。
ただし、侵害の判定基準は、上位・下位概念の問題ではありません。
クレームの構成要素を充足するか否かです。
よって、本来両者は直接関係しません。
ご質問の例でいえば、構成要素Aの下位概念A1が構成要素Aを充足するので、その実施が侵害になるというだけです。

なお、内的付加にしても外的付加にしても、下位概念化した場合に、上位概念を包含しない事例が思い浮かびません。
そういう意味では、下位概念=内的付加又は外的付加であり、上位概念の実施(侵害)にあたると解釈しても良いと思います。

【関連】
「シフト補正」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-530.html


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Re: 下位概念の実施について - TT

2009/10/24 (Sat) 15:31:47

早々のご回答ありがとうございます。

外的付加の場合は利用により原則侵害となるが、内的付加の場合は均等論の要件が満たされる場合にのみ侵害となる、すなわち下位概念の実施だからといって必ずしも上位概念の実施(侵害)とはならないのではないかと思いましたが、認識あっておりますでしょうか?

Re: 下位概念の実施について - kaeru

2009/10/24 (Sat) 17:55:44

TTさん

例) 化粧品→上位概念 ファンデーションや化粧水→下位概念
例) 電化製品→上位概念 冷蔵庫→下位概念

TTさんの意見が正しいとすると,
上記電化製品に特許がある場合,冷蔵庫を製造販売しても侵害にならないことになります。これはおかしくないですか?
逆に冷蔵庫に特許がある場合,電化製品を実施したらどうでしょう?電化製品に含まれるもの(下位概念)・・・例えばパソコンを製造販売したとしても侵害にならないですよね?

ベン図を描いてみると解りやすいですよ!

ちなみに特許発明を利用していても侵害にならない場合とは発明思想が有機的一体性を失っているときです(技術を付加したことにより別発明となること)。
一方,均等論でご指摘の件は禁反言の原則,すなわち特許を受ける際,特定の手段に特徴がある旨の主張等をしたときに意識的除外が成立します。

同一とは 1)カテゴリーの表現上の違い
     2)上位概念と下位概念の表現上の違い
     3)公知技術の付加・転換・削除等
簡単に書くとこんな感じでしょうか?
(特許施行規則25条の8第1項等)

このあたりの論点は発明の単一性や39条,41条2項にも頻繁に出ると思われます

管理人さん・・・ちょっかいだしてすみません


Re: 下位概念の実施について - TT

2009/10/24 (Sat) 21:07:04

kaeruさん

ご説明ありがとうございます。
具体例を考えるとおっしゃるとおりですね。
実務経験がないものでこの辺の理解があいまいでしたが(実務経験なくても常識かもしれませんが、、)イメージできました。

管理人さまもどうもありがとうございました。

#クリックいたしました!

Re: 下位概念の実施について - 管理人

2009/10/26 (Mon) 12:20:52

付記試験で忙しかった管理人です。
まずは、kaeruさん。
いつもありがとうございます。
今後もバンバン投稿して下さい。
宜しくお願いします。

ところで、下位概念を実施しても上位概念の実施にならない例が、吉藤に書いてありました。
例えば、物質Aの特許権があり、該物質Aの用途が解熱剤である場合に、物質A+Bは下位概念にあたります。
しかし、物質A+Bに解熱効果がなければ、利用発明が成立せずに、非侵害になり得るという例です。

2条3項3号について - ぽにょ

2009/10/23 (Fri) 09:14:42

いつも的確な回答ありがとうございます。大変勉強になります。2条3項3号に係る基本問題ですが教えて下さい。問題「「甲はaなる工程を経て物質Xを製造する方法」からなる特許請求の範囲の記載で特許権Pを得た。 一方、乙は、何らかの方法で物質Xを製造していた。
解説では、「製造方法の発明の特許権は、製造された物質まで及ぶ(2条3項3号)。そのため製造方法が同じであって、物質Xを製造しているため特許権Pの技術的範囲に属する。」とあったのですが、この場合、「製造方法が同であって」ということも要件とされるのでしょうか。物の製造方法の侵害成立の要件として、特許権Pの侵害成立には単に乙が「物質Xを製造した」という事実だけではだめなのでしょうか。

Re: 2条3項3号について - 管理人

2009/10/23 (Fri) 14:29:45

まずは、特2条3項3号をよく読んでみましょう。
ここには、「その方法により生産した物の使用、譲渡等、輸出若しくは輸入又は譲渡等の申出をする行為」と規定されています。
つまり、製造方法が同じであることも要件とされるのです。

そうでないと、物質Xを製造する方法に複数の方法特許が存在した場合に、弊害が生じてしまいます。
なお、物質Xをが特許出願前に日本国内において公然知られた物でないときは、特許に係る製造方法で製造されたと推定されます(特104条)。

【関連】
「間接侵害と損害賠償」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-418.html


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出願後に - いかちん

2009/10/22 (Thu) 20:07:04

請求項に「半導体層」と記載していて、明細書には、無機半導体層しか書いてなく、出願時にも世の中に、無機半導体しかなかった。しかし、出願後に、有機半導体が世の中に出始めていた場合、請求項に記載した「半導体層」は、有機半導体層を含むのでしょうか?

Re: 出願後に - 管理人

2009/10/23 (Fri) 13:55:05

半導体層という技術用語に、有機半導体層が含まれれば、原則的に当該請求項の技術的範囲に属します。
ただし、明細書の記載を参酌した結果、上記半導体層という技術用語を無機半導体層に限定解釈せざるを得ない事情がある場合、有機半導体層は当該請求項の技術的範囲に属しません。

【関連】
「均等論における異なる部分」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-308.html


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先後願関係、ご指導ください とっくん

2009/10/18 (Sun) 12:15:04

以下、よろしくお願い致します。


後願Bに先願Aと同一の請求項や類似の請求項がある、同一出願人による先願Aと後願Bのケースで、

後願Bは特記事項のない通常の出願(国優出願等ではない)として、

法39条に基づき先願Aが後願Bの拒絶理由とされる事のない例外的場合はあるでしょうか。

(例えば、先願Aが特許査定通知の送達を受け第1〜3年度の特許料納付可能期間中に後願Bを出願する場合、後願Bは先願Aあるが故に39条の適用を受けるでしょうか。)


ご指導下さい。

★ブログその他への転載には同意致しません。

Re: 先後願関係、ご指導ください - 管理人

2009/10/18 (Sun) 21:04:54

先願Aについて、放棄・取り下げ・却下・拒絶査定若しくは審決の確定があったときは、特39条に基づき後願Bの拒絶理由とされる事がありません(特39条5項)。

ちなみに、審査基準によれば、出願人が同一である場合には、先願の確定を待たずに後願に拒絶理由が通知されます。

なお、特許で「類似の請求項」という言葉は使いません。
「実質的に同一の請求項」になります。

【関連】
「過誤登録時の先願」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-636.html


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Re: 先後願関係、ご指導ください とっくん

2009/10/19 (Mon) 12:20:20

ご教示、ありがとうございました。

(例えば、先願Aが特許査定通知の送達を受け第1〜3年度の特許料納付可能期間中に後願Bを出願する場合、後願Bは先願Aあるが故に39条の適用を受けるでしょうか。)は、
全く、関係ないということですね。

今後とも、どうぞよろしくお願い致します。m(_ _)m

------------------------------------------

論点が異なるのかも知れませんが、以下の記事が気になっておりました。

http://oshiete.nikkeibp.co.jp/qa2727955.html



極端な話、上の条件で発明Aが拒絶でなく特許されたとしましょう。
発明Aについての特許公報(登録公報)が出る前に発明Eについて出願された場合には、発明Eは特許されるのですよ。
29条1項各号(新規性)は発明Aが公開されていないので適用されない。
29条2項(進歩性)も発明Aが公開されていないので適用されない。
29条の2(拡大先願)は同一発明にのみ適用があるので発明Aと異なる発明Eには適用されない。
39条(先願)も29条の2と同じですね。
発明Aとの関係では発明Eを拒絶する理由がないんです。



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Re: 先後願関係、ご指導ください - 管理人

2009/10/19 (Mon) 14:41:40

記事の内容の前提(発明Aと発明Eの関係)がよく分からないので、推測になりますが、記述からすると発明AとEとは異なる発明のようです。
であれば、特39条の問題ではありません。

Re: 先後願関係、ご指導ください とっくん

2009/10/19 (Mon) 16:59:05

はい。いろいろ、ありがとうございました。

m(_ _)m

無題 - pat

2009/10/15 (Thu) 10:14:31

お世話になります。
A社の従業者である甲のした職務発明について、発明者甲、出願人A社で特許を受けた。その後、A社がB社にこの特許を譲渡した場合、A社はこの特許権について通常実施権を有するのでしょうか。

Re: 無題 - 管理人

2009/10/15 (Thu) 12:42:43

根拠は忘れたのですが、A社は通常実施権を有しないと解されるはずです。
理由は、A社が甲から職務発明について特許を受ける権利を譲り受けた時点で、A社は特許を受ける権利と実施する権利の双方を取得しており、A社の実施権は混同により消滅するからです。

【関連】
「共有に係る通常実施権の実施」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-330.html
「専用実施権者の許諾による通常実施権の第三者対抗力」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-283.html


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Re: 無題 - pat

2009/10/15 (Thu) 14:22:49

ありがとうございます。特許権を得たのだから、通常実施権はその時点で消滅するということですね。

では、同様に発明者甲、出願人A社で出願した後、その出願をB社に譲渡(出願人B社)、その後特許を受けた場合はどうでしょうか。
35条では「特許を受ける権利を承継した者が・・・」とあるので、この場合はA社に通常実施権があるような気がするのですが。
同じようなことを聞いて申し訳ございませんがよろしくお願いいたします。

Re: 無題 - 管理人

2009/10/16 (Fri) 12:18:00

結論をいえば、特許を受ける権利の譲り受けにより、(仮)通常実施権が混同消滅すると思います。
よって、A社に通常実施権は発生しません。
理屈付けとしては、特許権を得たことにより、通常実施権が消滅することの類推適用でしょうか?

なお、このように解釈しないと、出願前の特許を受ける権利の譲渡に多大な支障をきたしてしまいます。
すなわち、特許を受ける権利を譲り受ける者(B社)にとって法定通常実施権の存在は、独占実施の妨げとなる傷といえます。
そのため、混同消滅しないと解すると、常に使用者(A社)が職務発明に係る通常実施権(を受ける権利)を有する状態となり、その後は傷のある権利譲渡しかできなくなってしまうからです。

なお、特35条後段の規定は、使用者が特許を受ける権利を譲り受けなかったときの規定ですので、そもそも前提が違います。
ご質問のケースでは、B社が出願及び権利化した場合ですね。

Re: 無題 - pat

2009/10/16 (Fri) 13:40:43

よくわかりました!
どうもありがとうございました。

クリックしておきました。

米国特許法 - いかちん

2009/10/15 (Thu) 20:48:19

米国特許法で、インターフェアレンスを宣言するのは誰なのでしょうか?

Re: 米国特許法 - 管理人

2009/10/16 (Fri) 12:29:38

インターフェアレンスの宣言をするのは、長官です(米特135条)。
なお、米特134条に基づくインターフェアレンスの請求は、特許出願人、特許所有者又は第三者が行うことができます。

【関連】
「米特101条について米国実務者必見!」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-669.html
「米国での特許取得困難化」
http://benrishikoza.blog24.fc2.com/blog-entry-667.html


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Re: 米国特許法 - いかちん

2009/10/16 (Fri) 13:00:15

ぽちしました。ありがとうございました。


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